コラム クラクラ編集部

『日本でいちばん大切にしたい会社』坂本光司基調講演ブライトフォーラム熊本

ブライトフォーラム


2016年12月2日、熊本日日新聞社で開催されたブライトフォーラムに参加してきました。

ブライトフォーラムについて、配布資料の「趣旨説明」より引用しておきます。

本フォーラムは、熊本県が認定する「ブライト企業推進事業」のさらなる拡大と発展を目指すものです。
平成27年度に認定された39社に続き、平成28年度は69社が認定され、合計108社になりました。

労働環境と処遇向上に優れた取り組みを実践する企業を「ブライト企業」として、県が認定しているそうです。詳しくは、ウェブサイトを参照(ワンストップジョブサイトくまもと「ブライト企業サイト」)。

フォーラムでは、「社員の幸せを追求する企業こそ輝き続ける」と題して、『日本でいちばん大切にしたい会社』著者で法政大学大学院教授の坂本光司さんが講演されました。

いつも通り、内容をメモベースでざっくりシェアします。

社員を大切にする良い会社(700社)の特徴


  「日本の3大問題を解決」1億総活躍担当に提言した。

○ 少子高齢化

→ 社員を大切にする良い会社は、そのほとんどが社員の子どもの数が多い(2人以上)。
→ 社員を大切にせず赤字でリストラをしている会社は、社員の子どもが2人以上は1社もない。

○ 税収不足

→ 社員を大切にする良い会社は、赤字になったことがない。納税責任を果たす。
→ 会社の70%弱(ピーク時は70%以上)が赤字で納税責任を果たさない。

技術力ではなくて、人を大切にすることだと

○ 都市部と地方の格差

→ 社員を大切にする良い会社を地方に誕生、立地、集積すれば良い。
→ お金もかけずにできる

  「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞

○ 大賞を作った理由

→「社員の幸せを追求する良い会社」を実践する会社を知ってもらうために、『日本で一番大切にしたい会社』という本を書いた。

→ 今は5冊(第五弾まで)出ているが、それでも紹介できているのは30社ちょっと。だけど、700社ぐらい知らしめたい会社、感謝したい会社がある。

→ とても追いつかないので、毎年表彰する「日本で一番大切にしたい会社」大賞を作った。

○ 日本一厳しい応募要件・審査基準

日本一厳しい基準ではないか。

会社の規模、知名度に関係なく、哲学・理念に合わないところは審査委員会の総意で落とす。

特に、満たさないのが障がい者の基準。社員の幸せを願う会社かどうかが出るところ。

<応募資格>

過去5年以上にわたり、次の全ての基準を満たす会社。

・過去5年で希望退職を募った会社は応募できない。→大手の8割は応募すらできない

・過去5年で取引先や下請けに理不尽なこと(コストダウンなど)を強要している会社は応募できない。

・障がい者の雇用率はすべての年度において法定雇用率(2.0%)の基準を超える。

・過去5年で黒字経営であること、但し、激変は除く(熊本地震とか)。

・重大な労働災害がないこと。

<審査過程>

1次審査:書類審査

2次審査:会社に出向いての経営トップへのヒアリング調査

  経営の使命と目的

1. 経営とは関わるすべての人を幸せにする活動
2. 会社とは関わるすべての人を幸せにする場
3. 業績や勝ち負けは手段であり、結果に過ぎない
4. 手段を追い求めると誰かを不幸にする
5. 追い求めるのはただ一つ、関係する人々の幸せの実現

→ 温かいお互い様の組織は掛け算になる。
→ 多くの組織は足し算にもなっていなくて、引き算。足の引っ張り合い。

→ 業績は利益。売上を上げるのが難しいから費用を下げて業績を出そうとする。業種にもよるが、費用で大きいのは人件費なので、それを下げようとする。業績を追うと、不幸になる。

→ 障がいのある子を持つ人は企業戦士として同じようには戦えない。そんなときのために我々が存在する。お互い様、自分だったかもしれないのだから。
→ 弱者を切ると、残った社員にも影響する。

  経営で幸せにする「すべての人」はこの5人

1. 社員とその家族
2. 社外社員とその家族
3. 現在顧客と未来顧客
4. 地域住民とりわけ障がい者等社会的弱者
ーーー
5. 株主

○ なぜ「社員とその家族」なのか

・感動商品を創造、提案するのは社員
・所属組織に不平不満、不信感を持つ社員は業績向上の努力の手伝いはしない
・モチベーションの低い社員は価値ある仕事をしない
・人材も人財も皆、持っている時間は平等であり、家族の支援無くして人財の仕事は困難
・後ろ髪引かれる思いでは価値ある仕事はできない
・ES(従業員満足)無くしてCS(顧客満足)などあり得ない
・ブレない企業は例外なく社員のモチベーションが高い

○ 社外社員とその家族をとことん大切にする経営

・協力企業をコストと見ない経営
・対価は現金で支払う経営
・流れている仕事は企業の了解無くして他者から見積もりを取らない経営

  人を大切にする経営とは

・超ガラス張り経営
・行き過ぎた成果主義のない経営
・アンバランスことをしない経営
→ 依存するリスク、社員や家族を守ることを考えていないのでは。
・急成長、急拡大をしない経営
・価格競争をしない経営
→ 待ってくれるお客さんを作るべき、価格ではなく「あなたじゃないと」というお客さんを。
・社員満足度調査を行う経営
→社員満足度70%以上で潰れる会社はない、だいたいが30%以下。
・腹8分経営

<事例>台湾の輝く会社「鼎泰豐(ディンタイフォン)

・外食産業
→ 熊本店がある(鶴屋7Fレストラン街)

・従業員700人

・20年連続増収増益

・リピーター90%

・広告費0

・月の残業0.5時間

・離職0

・求人費0
→ 30人の募集に3,000人の応募が来た

・10人で良いところを13人でやっている

・利益率3%
→その分、社員の待遇が良い
→社員も顧客も大切にしている

  20%の利益率を稼ぐ力があるのか

○ 利益率20%と自慢する会社への質問

Q1. 社員の平均年齢と給与はいくらか(社員に還元できているか)

Q2. 取引先に還元できているか

これに胸を張って答えられなければ、20%の利益率を稼ぐ力はない。

下請けに行けば行くほど、重き荷物を背負っていることに思いを馳せてください。」

就職企業ランキングよりも就活生にオススメの企業リスト


「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞受賞の企業が熊本にはないという話が気になったので、マッピングしてみました。

各賞については以下の通りです。

・経済産業大臣賞・・・規模問わず最も優秀な会社
・厚生労働大臣賞・・・規模問わず特に従業員を大切にしている会社
・中小企業長官賞・・・中小規模で特に優秀な会社
・実行委員長賞・・・審査基準に該当し、優秀と認められる会社
・審査委員会特別賞・・・審査委員会で特別に必要と認められる会社

GoogleMyMaps
https://drive.google.com/open?id=12AuCjuHebmwha1Nd3LGBmRH32GY&usp=sharing

ただ何となく大企業や有名企業を上から順に受けていくよりも、この企業リストを参考に企業研究をして就活すると、良い就職活動ができるかもしれないですね。

起業したい人も研究しておくと、将来役に立つのではないでしょうか。

こうやって見ると、北陸は素敵な会社が生まれる打率が高いのかな。


日本でいちばん大切にしたい会社』坂本光司