コラム クラクラ編集部

「地域おこし協力隊 九州サミット」に参加してきました

地域おこし協力隊九州サミット


2016年9月14日から16日の3日間、熊本県小国町の木魂館で開催された『第2回地域おこし協力隊 九州サミット』に参加してきました。

3日間のメニューは以下のような感じでした。

(1日目)
・ワークショップ「地域おこし協力隊の”あるある”を共有しよう」
・分科会  ①地域や行政との関わり ②任期後のこと ③その他
・懇親会

(2日目)
・ワークショップ「九州サミットの仲間でできることを考えよう」
・フィールドワーク「木の駅プロジェクト体験」
・BBQ懇親会

(3日目)
・高野誠鮮氏 基調講演

開会のオリエンテーションでは、地域おこし協力隊九州サミットの目的・趣旨について説明がありました。

この九州サミットは、課題解決を目的にしない。そのキッカケのキッカケのキッカケぐらい。協力隊として田舎に移住したは良いが、地域に馴染めず孤立するなど、色々な悩みを持つ人が相談できるような横のつながりを作ってほしい。

地域おこし協力隊という立場ならではの悩みがあるようで、そんな特有の悩みに共感できる他の地域の協力隊や協力隊OBOGとつながって、今後の活動をする上で役立ててほしいという趣旨のようでした。

そうした集まりなので、「九州の地域おこし協力隊、全員集合」という感じではなく、任期1年目など着任して日が浅い協力隊が中心のようでした。熊本の協力隊では、荒尾市、宇土市、菊池市、多良木町と地元の小国町、南小国町から参加があり、全体の参加者は約100名にのぼりました。

地方創生の現場の声


地域おこし協力隊あるある

  地域おこし協力隊あるある

ワークショップで共有した「地域おこし協力隊”あるある”」が面白かったので、印象的だったものを中心にシェアします。田舎への移住を検討されている方の心の準備として有益な情報があるかもしれません。

・言葉が分からない

・飲み会が多い

・同じ名字の人が多くて困る

・消防団にしつこく勧誘される

・虫が多い、デカい、田舎では虫は友達なんじゃないか

田舎では少子高齢化が顕著なようです。

・田舎では50代でも若手

・女性の若い人はほとんど結婚している

・モテ期到来、「息子とどう?」って言われる

・結婚、子どもはいつかと聞かれる、産むのも仕事みたい

良くも悪くも距離感が近いのが田舎暮らしのようです。

・家はどこかと聞かれる

・周囲の目が気になる、一週間ぐらい会わないと「地元に帰ったの?」と言われる

・近所の人に見られている、「どこどこにいたよね?」と言われることが多い、オフラインのFacebookがあるような状態、オフラインでいいね!を押されている感覚

・噂はネットよりも早い、すぐ広まる

・服装で少し女性らしい格好をすると地域で目立つ、「おめかしして何かあるの?」と言われる、オシャレよりは機能性重視になる

田舎でこそ最新の自動運転車が必要なのでしょうね。

・溝が草で隠れていて脱輪する

・高齢者が運転する軽トラが怖い、車に乗せてもらっても、道を歩いていても怖い

地域おこし協力隊という仕事の難しさもあるようです。地域の人が主役で、地域の人が変わらないと地方創生はできないと思います。

・何かをやろうとすると「前例を出せ」と言われる

・決裁に時間がかかる、花の情報をSNSへ載せる決裁を待っていたら花が散っていた

・協力隊は地域の救世主だと思われている、都会から来て何でもできると思われている

・「協力隊」という名前のためか、便利屋と間違われている

・地域の人が変わる気がない、どこか受動的

一番印象に残ったのはこれでした。

・島のおじいちゃんは歯がない、農家さんは金歯が入っているが、多くの島の高齢な漁師さんは歯がない

これが”あるある”なら、そこにはビジネスチャンスがあるかもしれませんね。どんな因果関係なのでしょうか。

”あるある”探しはすごく盛り上がりました。

共通点探しをして打ち解けるアイスブレイクにもなっているようでしたし、「うんうん、あるある」と共感してもらうことで、色んな悩みや慣れない状況は「自分だけじゃないんだ」と思える効果もあるように見えました。

  地域おこし協力隊OBOGのアドバイス

もう一つ興味深かったのは、テーマごとに分かれた分科会での協力隊OBOGの経験に基づいたアドバイスでした。「地域や行政との関わり」というテーマの分科会では、協力隊の悩みや知りたいことに対して協力隊OBOGが具体的に経験談やある種の悪知恵のようなテクニックを紹介していました。

地域の草刈りの問題とか、地域や行政とどう関わってプロジェクトを進めていくかとか。

そんなにヤバい内容でもありませんが、オフレコのぶっちゃけた話もあったかもしれないので、ここでは控えて、会員限定のレポートに少し書いておきます。最近、せっかく会員限定の場所を設けさせてもらったので、ちゃんと動かしていきますね(CAMPFIRE内ファンクラブ)。

地域おこし協力隊は、完全な行政職員という感じでもなく、純粋な地域住民という感じでもない、独特な存在なので、助言をもらえるような相手は少ないのではないかと思います。そんな中で経験者の協力隊OBOGに相談できるというのは、すごく良い機会だなと思いました。

地域おこし協力隊のバイブル


『地域おこし協力隊 九州サミット』は、協力隊の合同新人研修のようでした。

すごく有益な情報が飛び交っているようだったので、年一回の単発のイベントとして終わらせるのではなく、そこでの情報は集約して成果物として残していくと良いのではないかと思いました。そして毎年の九州サミットの内容で加筆修正していくと、地域おこし協力隊のマニュアルやガイドラインのようなものができ上がっていくのではないかと思います。

協力隊やOBOGとのネットワークがあって、困ったときは相談できるような体制が整っていれば一番助けになるのでしょうが、相談するのも「忙しいところ気まずいな」とか遠慮が発生すると思うので、軽く悩んだときに立ち返ることができる指南書のようなものがあれば、意外と助けになるかもしれません。

注意点としては、これはぶっちゃけたリアルな現場の話が売りなので、情報の管理はしっかりやって、自由闊達な意見交換の場を担保する努力が必要になると思います。

それができれば、門外不出の九州の地域おこし協力隊のバイブルができることでしょう。