コラム インタビュー

増子元美 インタビュー(後編)「犬猫の困ったを解決したい」

犬猫問題解決NOTES 増子元美 さん
photo:増子さんより提供していただきました

熊本人物キュレーション<クラウドファンディング編>


熊本でクラウドファンディングに挑戦する仕掛け人のルーツを紹介し、その背景、プロジェクトへの想いを紐解きます。

前編はこちら

前編に引き続き、増子元美さんに伺ったお話をご紹介します。挑戦されているクラウドファンディングのプロジェクト『犬猫のことで困っている方への道標 解決NOTESを制作したい!』についてもお聞きしました。

クラウドファンディングに挑戦


クラウドファンディングに挑戦された経緯を教えていただけますか。

READYFORさんが動物関連のプロジェクトを募集しているということでアプローチがありました。クラウドファンディングという言葉は、以前にたまたま教えてもらったことがあって知っていました。

そのときは自分が挑戦するとは思ってもいなくて、「そんな仕組みがあるんだな」くらいの印象だったのですが。それが頭の片隅に残っていてくれたお蔭で、今回挑戦することになりました。

お話を聞いていると、犬猫のことで悩んだときに相談する「わんにゃんぴっ相談室」は、子育てで悩まれたときに相談された臨床心理の先生のような存在なのかなと思えてきました。そして、それをサポートするのが、今回のクラウドファンディングの『犬猫問題解決NOTES』なのかなと。

私がなぜ臨床心理の先生のことを知っているかというと、高校のときの友達にお医者さんの娘がいて、人は心理的に追い詰められて病んでいくことがあるという話を聞いていたんですね。「元美は、(心理的に追い詰めてしまう人と)同じ臭いがする」と言われて。「今は心療内科にカウンセリングというものがあるんだよ。だから、病んだとき、おかしいなと思ったら、そういうところに行きなさい」と、17歳のときに言われていたんです。

だから実際に悩んだときは、心療内科や臨床心理の先生のところに行って助けてもらいましたが、もし、そのとき友達に言われてなかったら、悩んだときにどこに相談していいか分からなかったと思うんですよ。

なるほど、この『犬猫問題解決NOTES』はそういった悩んだときに、どうしたらいいか、どこに相談したらいいかを教えてくれる存在なんですね。困ったときに、「まずNOTESを見てみよう」みたいな。

そうですね。私の33年間の経験で、犬や猫や飼い主さんとの色んなデータがあると思っています。私の経験上、こういうときはこういった原因が考えられるとか、そういったことを分かり易く形にしているということなんです。

それで飼い主さんに元気になってもらったり、やる気になってもらったりする。飼い主さんが変われば犬や猫も元気になってくるので。

どういった人に今回の『犬猫問題解決NOTES』を届けたいですか。

私のようなところに相談される人は良いんですが、どこにも相談されてない人ですね、どうしていいか分からない、どこに相談していいか分からず困っている人。そういった方に、色々な方法や相談の仕組みがあるということを届けたいです。

例えば、犬猫に関連したご近所の問題でもこのNOTESを活用してもらって、「吠えないように、こうすると良いらしいよ」とか、それでもダメなら、「熊本市のわんにゃん相談コーナーでは、しつけ相談が無料でできるらしいよ」とか、そういった解決の糸口にしてほしいです。

熊本市に無料相談の仕組みがあることは知りませんでした。そういった仕組みとか動物のこととか、ちょっとしたことを知っていれば解決するような悩みも多いのかもしれませんね。

そうなんですよ。最近はご近所付き合いも希薄になってきて、そういった問題は行政に任せる傾向が強いですが、身近にいる家族や地域コミュニティの人が、「こうすると良いらしいよ」という情報を持っていれば、問題が大きくなる前にそこで解決することもあると思うんです。

ペットを飼っていなくても、犬猫のご近所問題など意外と身近にありますよね。

例えば、独居老人でペットを飼われている場合、入院することになって面倒をみられなくなったり、最期まで看取ってあげられないこともありますよね。ペットへの愛はあっても、そこまで考えている人は少ないと思うんです。

そんなときにケアマネジャーさんが、「この手引書によるとね、今のうちから面倒みてくれる人を探しときなさいとなっているよ。事前に決めておけば、もしも、おばあちゃんが入院したときには、その人のところまで連れていくことはできるよ」という風に、このNOTESを見て教えてあげられると良いなと思います。

確かに、自分が面倒みられなくなる場合のことまでは考えないかもしれませんね。独居老人に限らず、事前にもしものときの里親を決めておくというのは必要ですね。

そうですね。今は、レスキューするための支援は集まっているんですが、そのレスキューに行く前の、こういった事前の問題解決のためのものが、あまり無いんですよ。

レスキューの仕組みと合わせて、そのレスキューに行ってしまう犬猫を増やさないようにする、一つ前の段階での仕組みを作りたいと思っています。

クラウドファンディングに挑戦されてみて、何か変わったことはありますか。良かったことや、何か心境の変化がありましたか。

熊本とは全く離れたところでも、「そんなのあったら良いなと思っていました」「届くのが楽しみです」と言ってくれる人と出会うというのが、クラウドファンディングの一つの大きな部分だと思います。

応援の気持ちが見える化されるから、励まされますよね。

これを見ると、また頑張れます。もう、私にとっては宝物です。

NOTESはリターンで支援者には届けることになると思いますが、それ以外の配布についてはどういった風にされる予定ですか。

まずは、相談窓口になる動物看護師からと考えています。そういった相談を受ける現場では、「こういう手引書があればな」と思っているはずなんですよ。なぜなら私自身が、現場で一つずつ丁寧に対応していると、手引書があったら良いなと感じるからです。

現場で「こういうものがあったら良いな」というものが形になっているのですね。最後に、このプロジェクトの今後の展開を教えていただけますか。

このNOTESは私の培ってきたノウハウを形にしているので、このツールを使って、私のような相談員を増やしていきたいと考えています。相談室が交番みたいな感じで地域ごとにあるといいなと思います。

そして、このNOTESは毎年更新していきたいと思っています。相談員が増えれば、それだけ色々な事例も集まってくると思いますので、その情報を蓄積してバージョンアップしていきたいです。

そうして、こういった取組みが広がって、今ある問題が解決していくと同時に、新たな問題が起こるのを減らしていければと思います。動物たちに、「人間との思い出もまあまあ良かったよ」と言ってもらいたいので。これからも頑張ります。


クラウドファンディングREADYFOR
犬猫のことで困っている方への道標 解決NOTESを制作したい!

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