チョコレートバー『セプティグラス』竹村栄司インタビュー

セプティグラス

セプティグラス


熊本市繁華街のプールスコート通りにある、chocolate&cocktail BAR 「Septy glass(セプティグラス)」。

オリジナルのチョコレートカクテルやフレッシュのフルーツを使ったカクテル、手作りのチョコレートのほか、お通しでも手作りのケーキが出てくるという人気のお店です。

今回は、そのオーナーの竹村栄司さんにお話を伺いました。

彼女の一言でバーテンダーに


23歳のときにサーフィンをするために宮崎に移り住みました。

昼間はサーフィンをするので、夜に働ける仕事を探しました。夜勤務の仕事であれば、何でもよかったです。コンビニ、居酒屋、ビリヤード場など色々と面接を受けました。その中でコンビニとバーの仕事が受かりました。

「バーは無理だな、俺にはできる仕事じゃないな」と思いながら、当時付き合っていた彼女に相談しました。彼女は「バーテンダーが良くない?バーテンダーがカッコイイよ」みたいなことを言ったように記憶しています。その一言がキッカケで、バーで働くことにしました。

その彼女の一言が運命を分けたわけですね。

そうですね。その一言が無かったら、バーテンダーには絶対なっていなかったですね。

もともとお酒に興味があったり、詳しかったりしたわけでもないんですか。

全くないですね。詳しかったわけでもありません。

20歳くらいの頃にテレビを見ていて、同じ年くらいのバーテンダーが出てきてカクテルを作っているところが流れていました。それをぼーっと見ていて、「俺は絶対こういった仕事はせんな」と思ったのを強く覚えています。こんなカクテルを作るとかいう繊細なことは自分にはできないと感じましたね。

そのあと、友人と初めてバーに行って飲む機会があったのですが、一緒に行った友人は興味津々で話を聞いていましたが、自分は「よくこんな仕事するな」と全く興味が持てませんでした。シェイカーとかも「ただカッコイイけん、振りよるんだろう」と思っていました。

そんなところからのスタートでした。

それが彼女の一言で変わったわけですねー。偉大ですね、彼女の一言って。

あの一言は、自分の運命を変えましたね。

それで実際に働いてみてどうでしたか、やってみると意外と合っていたりとか。

合っているとは感じませんでした。合っていないし、分からないし。最初は全然努力もしなかったですね。

ある日、先輩に「もうちょっと真面目にやったが良い」と諭されて、少しずつ意識が変わっていったという感じですね。

働かれていた「サントリーショットバー4665」は、宮崎では老舗で有名なバーですよね。それもご存じだったわけでもなく。

たまたまですね。働くまで知りませんでした。ただ求人があったので、申し込んだだけというか。

そのお店では、入口の看板のところに、簡単にメニューが書いてあるんですが、それを見て「覚えることが少なそう」と思って入ったのもあります。でも入ってみたら、本当のメニューではカクテルが200種類くらいあって、覚えるのが大変でした。

そこから、どういう段階を経て、バーテンダーとして一人前になっていくのでしょうか。

最初はとにかくレシピを覚えることでした。先輩に作り方を教えてもらって、それをメモして丸暗記する。それと並行してシェイカーの振り方や、バースプーンの持ち方など練習していって、作らせてもらえるようになっていくという感じです。

丸2年くらい働いた頃から、少しずつ作らせてもらえるようになっていきました。色々作れるようになってきて、少しずつ仕事が楽しく感じられるようになっていきました。

その辺りから「自分の道はこれだな」と思い始め、独立して店を出すことを目標に貯金も始めました。宮崎のバーでは、5年半くらい働かせていただきました。

そして熊本に帰ってきたわけですね。

そうです、熊本に帰ってレストランバーで働き始めました。

熊本に帰ってきたのは、故郷の熊本でお店をしたいという思いがあったからでしょうか。

宮崎で独立は違うなと。やはり地元の熊本でしようという考えはありました。

「勢い」と「根拠のない自信」で独立


そのレストランバーでの修行を経て独立となるわけですが、それは事前に決めていたタイミングがあったのでしょうか。

特にないですね、勢いです。

ただ、これくらいあったらお店できるかなという金額はあって、その金額は貯まっていたのはあります。でも、そのタイミングは勢いです。

勢いと根拠のない自信。ダメなら辞めればいいやと思っていました。後悔しなかったら、良いかなみたいな。

お店の構想、コンセプトのようなものも、ある程度は頭にあった。

ありましたね、情報は結構集めていたと思います。と言っても、本とか見る程度ですけど。

なぜチョコレートだったのでしょうか、チョコレートバーは当時、熊本では珍しかったように思いますが。

熊本には無かったと思いますね。宮崎にいた頃に、スイーツとお酒のバーがあって、良いなと思っていました。「ケーキとか作れたら、お客さん来るだろうな」と思っていて。

でもケーキは作れなかったので、「チョコレートを仕入れてやればいいや」と思って始めました。

独立することは誰かに相談されましたか。

宮崎のマスターに独立することを報告に行きました。そのとき、マスターには「まだ早い」と言われました。バーの仕事を始めて7年くらいしか経っていなかったので。

そして、「(店を)出したいなら、出してもいいけど、制服は着ろ」と言われました。Tシャツでするような、「軽い感じではするな」と。

その一言がなかったら、Tシャツでしていたかもしれませんね。

マスターには「早い」と言われながらのオープンでしたが、その時にやって良かったと思いますか。

時期的にはちょうど良かったと思います。

もし今始めていたら、体力とかあの時(30歳)のように頑張れないと思いますね。30歳は勢いもあります。挑戦できる、失敗してもいいやと思える時期だと思います。今だったら、チョコレートとかにチャレンジできず、普通のバーをやっていたと思います。

敷居の低さナンバーワン


オープンしてから、ある程度の軌道に乗るまでは時間がかかりましたか。

一年目は少し話題になったのもあって順調にスタートしましたが、それが落ち着いた3年目や4年目はキツかったと思います。

何とか軌道に乗り出したのは、それを越えた5年目くらいからかなと思います。

チョコレートカクテル、フルーツのカクテルはオリジナルなんですよね、オープン以来のメニューですか。

オープン当初、チョコレートカクテルはありました。フレッシュのフルーツを使ったカクテルは、お店をやりながら考えていきましたね。

オリジナルのチョコレートカクテルで始まり、旬のフレッシュフルーツを使ったカクテルができ、「仕入れればいいや」で始めたチョコレートも手作りに変わっている。日々進化ですね。

言われてみたらそうですね、「俺に歴史あり」です。(笑)

お客さんは、女性や若い方が他のバーと比べて多い印象を持ちますが。

おそらく、他のバーと比べて、若い方にも来ていただいているかもしれませんね。女性も多いですね。

他のバーとの違いで言えば、メニューがあってきちんと値段が分かるのが、あまりバーに来たことがない方にも優しくて良いなと思います。メニューが無いバーって多いですよね。

バーはお酒を並べているバックバーがメニューになっているということだと思います。お寿司屋さんのネタケースみたいな感じですよね。

そういった意味では、うちの敷居はかなり低いかもしれません。敷居の低さなら負けません。

今はオープンしてどれくらいになりますか。

9年目ですね、来年(2016年)2月で丸9年になり、10年目に入ります。

10周年のときには、何か盛大にお祝いされますか。

うーん、ライブとかですかね。

いや、でも、たぶん何もせずに終わると思います。

バーテンダーの仕事の魅力、やりがいを感じるのはどんなことでしょうか。

新しい出会いですね。

色んな人とお話しできるのが魅力だと思います。お客さんと仲良くなるのが一番楽しいです。

セプティグラスの基本情報


チョコレート&カクテル セプティグラス

住所熊本市中央区新市街3-3-19 アヌークエーメビル1F
Google 地図https://goo.gl/maps/LhgfYf5UPQx
営業時間19時〜2時
店休日不定休
電話番号096-352-8010
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